日経新聞で取り上げられた「オンライン診療が高い」という記事

オンライン診療のお金(診察料・初診料・再診料・薬代・配送料・キャンセル料)

日経新聞で面白い記事を読みました。
オンライン診療の費用が高く、その原因が「システム利用料」にあるという内容です。
私がこのブログで触れていたことが天下の日経様にも取り上げていただきました。
これを読まないとオンライン診療で余計な費用を支払うことになるかもしれません。

2021年9月23日日経新聞が相次いてオンライン診療が高額という記事を掲載

これらの記事です

「ネット診療の患者負担割高 平均900円加算、普及阻む 医療効率化へ見直し急務」

ネット診療の患者負担割高 平均900円加算、普及阻む - 日本経済新聞
ビデオ通話などを用いるオンライン診療の患者負担額が通院時より高くなるケースが相次ぎ、利用拡大を阻んでいる。日本経済新聞が東京都内の医療機関を調べたところ「システム利用料」などの名目で平均約900円の保険外費用(総合2面きょうのことば)が生じていた。国がオンラインの診療報酬を低く設定し、医療機関に医療費以外でのかさ上げを...

ネット診療「便利だけど高い」 利用拡大の機運高まらず

ネット診療「便利だけど高い」 利用拡大の機運高まらず - 日本経済新聞
便利だと思ったら支払いは6割増――。病院に足を運ぶよりも自宅でオンライン診療を受ける方が割高になる現象が起きている。オンライン診療を利用してみたが、追加負担を嫌って通院に戻した患者もいる。医療機関からはシステム導入のコストや運用に伴う手間を訴える声が上がり、医療の現場で利用拡大の機運が高まっていかない状況となっている。...

当ブログでもたびたび取り上げてきたシステム利用料でオンライン診療の費用が高額になりうるということを問題視した記事ですね。
詳しくはこちらをご覧ください。

私も一部医療機関ではぼったくりのように使われていることを知っておりますのでこのように取り上げられ、議論されて是正されていく流れになれば嬉しく思います。

そしてさすが日経新聞と言いますか、独自に行った調査があり大変勉強になりました。

システム利用料の平均価格は889円

こちら独自調査の結果のようです。
東京都内 1,023のオンライン診療をやっている医療機関を調べたそうです。
ちなみにですが都内のオンライン診療を実施できると登録している医療機関が2,000を少し超えるくらいなので約半数近くを調べたことになります。
日本全体ですと約17,000施設なので約6%ですね。
統計としては充分信憑性がありそうです。

ちなみに施設数はこの厚生労働省が出している数字を参考にしています。

https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000786235.pdf

こちらが調査の内訳です。
中央値も900円くらいでしょうか。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75991710T20C21A9MM8000/

皆さんはこの約900円という価格はどう思うでしょうか。
私は高額かなという印象です。
往復の電車賃とか考えれば500円くらいなら許せますが、それ以上はちょっと敬遠してしまいます。

システム利用料の影響が多いのは後期高齢者よりも子育て世代

金額の絶対値も重要ですが、相対値もかなり影響していそうです。
例えば75歳以上は医療費が1割負担なので、病院に行っても数百円しか払わない人もいます。
そのような人がオンライン診療をすると2倍近い費用をシステム利用料として徴収されます。
ただでさいオンラインが嫌いなおじいちゃんが余計嫌いになってしまいそうです笑
まあ、70歳以上のオンライン診療利用者は全体の4%なので大きな問題はないでしょう。

一番影響が強いのは子供のいる親かもしれません。
自治体により差がありますが、子供の医療費は補助が出て無料になることがほとんどです。
いつもは無料なのに、オンライン診療にしたら900円取られるとなると考えてしまう人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、10歳以下のオンライン診療利用率は24%と世代別に見てもトップの数字です。
こちらの方が影響が強いと思います。
が、おそらく日経新聞は高齢者ほど子育て世代は読まないのでしょう。ここには全く触れられていません。
ちょっと日経新聞をチクリとしました。

ついでに、日経新聞さん!ちょっと誤認させてるのではない? と突っ込む

ついでに日経新聞に突っ込むとちょっとオンライン診療が高額だというイメージを作るために都合の良いところを恣意的に集めているのではないでしょうか。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE215UN0R20C21A9000000/

こちらの記事の冒頭で「アプリ利用料」などが加算されているとデカデカと載っています。
私が知る限り、「アプリ利用料」がかかるのはMICIN社のクロン(curom)だけです。
なのでこれだけデカデカと冒頭に載せるとオンライン診療全てにアプリ利用料がかかると誤認させてしまうのではないでしょうか。

ちなみ、「画像にある情報通信機器の運用に係る実費」がシステム利用料ですね。
これは医療機関が決めており平均が889円とのことです。
これが多くの医療機関で発生して高額になるというのが記事の趣旨のようです。

そしてこの費用を徴収する医療機関の声として、システム導入に数十万円かかるのでその費用を回収するため、と言った旨の意見が載っています。
これも誤認させる恐れがあるのではないでしょうか。
システム導入に数十万の費用が発生するのは私が知る限りではメドレー社のクリニクス(CLINICS)だけです。
前述のクロンは初期費用0円で始められます。
オンライン診療を始める際にはシステム投資が数十万かかるのが前提と勘違いさせるのではないでしょうか。
まあ、月額費用がかかるのものはいくつかあるので年間費用の投資が数十万という見方もできなくはないですが。

とにかく、導入に数十万かかるのはクリニクスだけです。
その費用が社長の不倫に・・・・・・
すいません、話がずれました。

ちなみに、それほどお金をかけてオンライン診療をやるべきかどうかはこちらをご覧ください。

とはいえ、システム利用料にメスを入れてくれてありがとう 日経さん

ちょっと天下の日経さんに突っ込んでしまいましたが、私が散々気にしていた、オンライン診療のシステム利用料に切り込んでください感謝しかありません。

ぜひ日経さんと一緒にオンライン診療について切り込んで行きたいです!
引き続きよろしくお願いいたします。


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