【オンライン診療の問題点】システム利用料の高額請求に注意

オンライン診療のお金(診察料・初診料・再診料・薬代・配送料・キャンセル料)

オンライン診療を受診する時にはお金がいくらかかるか気になりませんか?
この記事はそんなオンライン診療のお金の問題について解説します。
数々のオンライン診療をやっている医療機関を見てきた私だから言える注意点もあります。
あなたにとって大事なお金の話なのでぜひ最後までご覧ください。

結論

まずは結論からお話します。

結論:システム利用料に注意しよう

オンライン診療の費用は普段病院やクリニックに行くときと比べて、高い場合も安い場合も両方あるという話をよく聞きます。
どうしてそんなことになっているのかを解説していきます。

病院、クリニックの支払い金額の決まり方

まず、基本的な病院やクリニックに行ったときの値段の決まり方についてお話しします。
なお前提として保険診療(保険証を出して国の補助を受けた上での治療すること)を前提としています。

医療行為の値段は国が価格を決めています。
医師に診てもらったらいくら、この検査をしたらいくらというのは全国一律で決まっています。
Amazonで買い物すると同じ商品でもお店によって値段が違ったりするのですが、病院に行く時はそんなことは起こり得ないということです。

ただ、Amazonの買い物と違うのが、商品の選択は我々患者が自由にできないことがほとんどです。
例えば薬だけ欲しいからそのお金だけ払いますというのはできません。
そういう仕組みになっています。

それをふまえて、病院、クリニックに行ったときは下記のようなものがよくかかります。

初診料・再診療

初診料:めっちゃざっくり言うと、一つの病気で初めての病院、クリニックに行くときにかかります。
850円です。
※こちらの値段は医科の保険点数の3割負担を前提にしています。以下も同様です。
ちなみに、行くのが大きい病院か街中のクリニックかでも金額が変わります。
医療制度でこの二つは区別されています。
いきなり大きい病院に行くと5,000円以上の金額が余計にかかります。

再診療めっちゃざっくり言うと、一つの病気で2回目以降病院、クリニックにいくとかかります。
220円です。

この二つ、医療機関で行ったら確実にどちらかがかかるのですが、どちらが当てはまるかの定義はあまり正確ではありません。
めちゃくちゃ基準があいまいなんです。
この決め方は医療機関、もしくは医師によって対応に差があります。

なぜ対応に差があるかというと、そもそも制度や定義があいまいですし、そのチェック体制もあいまいだからです。
ここでは詳しく解説しませんが、同じ病気で初めてか2回目以降かというのが大まかではありますが分類です。

医学管理料

これは医師が患者の管理や医学的指導をするときに払ってもらうっていうお金です。
これは種類がいろいろあって、生活習慣病とか精神病とかで変わってきます。
なので金額もまちまちです。

ちなみですが、この医学管理料がクリニックだとメインの収入源になりがちです。
そして患者側には詳しい説明もないままに請求されがちです。

ちなみに、私が何回が行っているクリニックは診察室に入って、椅子に座る前に「変わりにないですか」と聞かれて椅子に座ったら「前回と同じ薬出しておきます」と10秒で終わります。
いったいこの医師が、何の医学的指導や管理をしているのかは不明ですがお金は取られています。

医師は心身の専門家である国家資格を持っていますのでその知識をもとにしたアドバイスには然るべきお金を払うべくだとは思いますが、「なんだかなぁ〜」と思うことはあります。

その他費用

これはその他の医療行為を受けたときにかかります。
例えばレントゲンを撮ったり、血を取って検査したりです。

それらによって金額が決まります。

オンライン診療の費用の決まり方

ではオンライン診療の費用はどうやって決まるのでしょうか。
上記に沿って見てみましょう。

初診料・再診療

こちらはほとんど変わらないようです。
上記の対面での診察と同程度の費用です。

医学管理料

これが安くなります。
オンライン診療の場合はこちらが認められなかったり、費用が下がったりします。

その他費用

こちら安くなります。
オンライン診療ですとレントゲンを撮ったり血を取って検査したりができなのでその費用はかかりません。
検査しないので、検査していればわかったはずの病気を見逃す可能性はあるのですが、不必要なことをしないので無駄なお金を払う必要はなくなります。
これらはどちらがいいのかは判断が分かれるところです。

これらからわかることは医学管理料、その他費用はオンライン診療だと安くなったり、無くなったりするので、我々患者にとっては費用が安くなります。

患者
患者

手軽に受けられて費用も安いなんてオンライン診療最高じゃないか!


と思ったあなた、そんなうまい話はありません。
そのカラクリをこれから話ます。

そのカラクリこそオンライン診療の費用を複雑にしている要因です。

医療機関が自由に決められる“システム利用料”に注意せよ

患者にとって払う費用が少ないと言うことは病院、クリニックにとっては売り上げが下がるということです。
オンライン診療をやるためにシステム導入でお金かかったし、手間も掛かったのにもらえるお金が少ないのです。

オンライン診療は医療機関にメリットが少ない

お金に加えオンライン診療をする場合は時間も手間がかかります。

医療機関はオンライン診療をするためのシステムへの投資をしなくてはなりません。
それにお金をかけた上に、業務効率も落ちます。

オンライン診療を受けたことのある患者は日本にほとんどいません。
つまり、新たに受けようとしている人は慣れてない患者です。
そのような患者はシステムの使い方がわからずに問い合わせをしてきたり、予約した時間になってもシステムを使えなかったり、そのことに腹を立ててクレームをしてきたりします。

対面ならば5分で終わることが、30分かかるということもザラにあるようです。
そこで売り上げも半分になるとすると、生産性は12分の1ほどに下がります。
これでは医療機関にオンライン診療をやるメリットはないといっていいでしょう。

一部ではシステム利用料がその対策になっている

ただ、そこを穴埋めする仕組みがあります。
それが「システム利用料」です。
これはオンライン診療をする際に必要なシステム利用料を医療機関が患者に自由に請求できる制度です。
この制度が単なるシステム利用料の枠を超えて、医療機関の収益補填に使われている例があります。

そもそも「システム利用料」は規定もないですし、オンライン診療がここ1年くらいで急速に広まってきたので相場もありません。

私が調べたところ0円〜5,000円というところがありました。
0円ならば問題ないですが、5,000円となるといつもの5倍くらいの費用になる可能性があります。

価格を確認して判断しましょう

ということで、オンライン診療を受診するならシステム利用料を必ず見てください。
これが公表されていないのならば必ず問い合わせてください。

明確な基準はないのですが、私としては1,000円以下ならば許容できるかなと思います。
交通費や来院の手間、自宅で受診できるメリットをなどを考慮して許容でき妥当性はあると思います。
それ以上だと、私にメリットはなく、デメリットにさえなるかなと思います。
なんなら、金儲けのためにやっているのかなと勘ぐりもします。

まとめ

オンライン診療を受ける際はシステム利用料に注意してください。
オンライン診療の手間や費用の少なさを補うために医療機関が自由に決められる金額です。
これにより本来ならば費用が少なくなるはずのオンライン診療が逆に高額になっている事例も多数あるようです。

追記

このオンライン診療のシステム利用料が日経新聞に取り上げられていました。
こちらの記事でかくにんできます。

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