今回は、2023年11月から薬局で買えるようになるアフターピルについてご紹介したいと思います。
2023年11月から日本では一部の薬局で処方箋なしでアフターピルが販売される予定です。しかし、薬局で買えるようになっても、アフターピルは緊急避妊薬であり、常用するものではありません。アフターピルには効果と副作用がありますので、正しく理解して使用しましょう。また、アフターピルを服用した後も避妊を怠らないようにしましょう。
アフターピルとは?
アフターピルとは、避妊に失敗したり、強制されたりした場合に、妊娠を防ぐために服用する緊急避妊薬のことです。アフターピルは、性行為後72時間以内に服用すれば約85%の避妊効果があります1。しかし、現在日本ではアフターピルは医師の処方が必要で、薬局やドラッグストアで購入することはできません。
しかし、2023年6月26日に厚生労働省は、一部の薬局で処方箋なしでアフターピルを販売することを許可しました2。この試験的な販売は2024年3月までの予定で、その後の全面的な販売については検討されることになっています。
簡単に言うとアフターピルとは、性交後に服用することで妊娠を防ぐことができる薬です。緊急避妊薬とも呼ばれます。アフターピルには、レボノルゲストレルやウリプリストールという成分が含まれています。これらの成分は、排卵を抑制したり、受精卵の着床を阻害したりすることで、妊娠を回避します 。
アフターピルは、性交後72時間以内に服用すると効果が高いです。ただし、100%の効果を保証するものではありません。また、性感染症(STD)やエイズ(HIV)などの感染を防ぐことはできません 。
では、どんな薬局でアフターピルが買えるようになるのでしょうか?また、どんな条件があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
日本でのアフターピルの入手方法
日本では、現在は医師の処方箋が必要で、病院やオンライン診療でしか入手できません。しかし、2023年11月20日から、一部の薬局で処方箋なしでの試験販売が開始される予定です 。
試験販売に参加する薬局は、研修を受けた薬剤師がいて、夜間や土日祝日に対応できることなどの条件を満たしている必要があります。また、16歳未満の人は対象外で、16歳以上18歳未満の人は保護者の同伴が必要です。販売価格は7千円から9千円程度を想定しています。
試験販売は2024年3月までの予定で、その後の市販化については未定です。試験販売に参加する薬局の一覧は[こちら]から確認できます。
アフターピルが買える薬局の条件
厚生労働省が許可した薬局でアフターピルを買うためには、以下の条件を満たす必要があります2。
- 研修を受けた薬剤師が対応する
- 夜間や土日祝日も対応可能である
- 近くのクリニックと連携が可能である
- 個室などでプライバシーを確保している
これらの条件を満たしている薬局は全国に約3000店舗あるとされています3。しかし、実際にアフターピルを取り扱うかどうかは各薬局の判断によります。また、一部の薬局では医師が発行した処方箋を必要とする場合もあります4。そのため、事前に薬局に問い合わせることが必要です。
アフターピルを買うための手順
処方箋なしでアフターピルを買うためには、以下の手順を踏む必要があります5。
- 薬局で問診票を記入する
- 薬剤師と面接する
- アフターピルを受け取る
- 服用方法や注意事項を説明される
- 服用後に生理状況や副作用などを報告する
このように、薬局でアフターピルを買う場合でも、医療機関で処方してもらう場合と同様に、問診や面接が必要です。また、服用後もフォローアップが必要です。そのため、時間や手間がかかることも覚悟しなければなりません。
アフターピルの服用方法と副作用
アフターピルは、性交後72時間以内に1錠を飲みます。吐き気や嘔吐などがある場合は、水分補給をしながら様子を見てください。もし3時間以内に嘔吐した場合は、再度服用する必要があります 。
アフターピルの副作用としては、頭痛や乳房の張り、下腹部痛などがあります。また、生理周期や出血量などに変化がある場合もあります。通常は次回の生理までに正常に戻りますが、もし生理が1週間以上遅れたり、異常な出血や痛みがあったりした場合は、医師に相談してください 。
アフターピルは、妊娠を防ぐために有効な薬ですが、万能ではありません。アフターピルには効果と副作用がありますので、正しく理解しておくことが大切です。
アフターピルの効果は、性行為後に早く服用するほど高くなります。性行為から24時間以内に服用した場合、妊娠阻止率は約98%です1。しかし、72時間以内に服用しなければ効果がなくなります。また、アフターピルは避妊のためのものであり、性感染症(STD)の予防にはなりません。
アフターピルの副作用としては、吐き気や頭痛、眠気、下痢、出血などがあります1。これらの副作用は個人差がありますが、一般的には軽度で短期間で治まることが多いです。しかし、重度の副作用や持続する副作用がある場合は、医師に相談する必要があります。
アフターピルの注意点
アフターピルは、緊急時に使用するものであり、定期的な避妊方法としては適していません。アフターピルの頻繁な使用は、生理不順や不妊などのリスクを高める可能性があります 。また、アフターピルは、性感染症(STD)やエイズ(HIV)などの感染を防ぐことはできません。性交時には、コンドームなどのバリア法を併用することが推奨されます 。
- 服用後3時間以内に嘔吐した場合は、もう1錠服用する
- 服用後3週間以内に生理が来ない場合は、妊娠検査をする
- 服用後1ヶ月以内に生理が来ない場合は、医師に相談する
- 服用後も避妊をする(コンドームなど)
アフターピルは緊急避妊薬であり、常用するものではありません。アフターピルを頻繁に使用すると、生理周期やホルモンバランスに影響を与える可能性があります。また、アフターピルは100%避妊できるわけではないため、安心して性行為をすることはできません。
確実な避妊方法としては、低用量ピルやコンドームなどを使用することがおすすめです。低用量ピルは毎日決まった時間に服用することで約99%の避妊効果があります7。コンドームは正しく使用すれば約98%の避妊効果があります8。また、低用量ピルやコンドームは性感染症の予防にも役立ちます。
まとめ
2023年11月から日本では一部の薬局で処方箋なしでアフターピルが販売される予定です。しかし、薬局で買えるようになっても、アフターピルは緊急避妊薬であり、常用するものではありません。アフターピルには効果と副作用がありますので、正しく理解して使用しましょう。また、アフターピルを服用した後も避妊を怠らないようにしましょう。
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