2021年12月17日ドコモとメドレーがオンライン診療を共同運営することが発表されました。
オンライン診療についてはビックニュースです。
これによってオンライン診療に何がおこるのか想像してみようと思います。
docomoの報道資料で共同運営を発表

こちらで紹介されています。
これによってオンライン診療アプリCLINICSにdアカウントからログインできるようになります。
ドコモのスマホを持っている人はよりオンライン診療を受けやすくなります。
また、服薬指導というもらった調剤薬の飲み方もスマホで遠隔で教えてもらえることができます。
さらに、一番インパクトが強いのが全国のドコモショップでこのアプリに関する講習会も行われているようです。
このような発表も今年の8月にされています。
https://www.medley.jp/release/20210805.html
医療機関に一番行く、おじいちゃん、おばあちゃんはスマホを使うなんてとんでもないという人が多かったおもます。
それをドコモショップで使い方を教えてくれるとなれば利用も促進するのではないでしょうか。
とわいえ、オンライン診療の普及はそう簡単ではなさそうです。
ちなみに、ドコモが描くオンラインの未来はこちらで解説しています。
ねえ、dアカウントって知っている?
この発表、見る限り、CLINICSにdアカウントでログインできるようになりました、というだけのようです。
私は、これはそんなにすごいこととは思えません。
アカウントの利用という点では、グーグルとかFacebookもやっていますね。
新しい技術ではないですね。
そしてdアカウントはどのくらい使われているのでしょうか。
私は以前はdocomoを使っており、格安SIMに変えました。
両親と祖父、祖母はdocomoユーザーです。
彼らはdアカウントのIDもパスワードも知らないと思います。
調べたことはないですが、断言できます。
dアカウントの一番の利用用途は月々の料金の確認なのではないでしょうか。
こちらによると、料金の請求書を送るのは有料になっており、その際にWeb閲覧を勧められ、安くなるからとその通りにしたが、見方がわからないようです。
たまに料金が気になって私にヘルプ依頼が来ます。
両親は60代ですが、LINE、YouTubeは問題なく使うので平均的(もしかしてそれよりちょっと上?)のITリテラシーです。
そのレベルでdアカウントを使えないとなると、それを使ってオンライン診療にログインするとは考えにくいです。
また利用者も気になります。
こちらによるとdアカウントの利用者は7000万人です。(ちなみにドコモユーザーでなくても持てます)
ドコモの契約者数は8300万と発表されています。
まだまだ、伸びる余地がありそうに見えるかも知れませんが、恐らくこれは個人でなく法人契約も入っていると思います。
総務省によると個人のスマホ保留率は83%、ドコモの市場シェア38%、日本国民1億2000万で考えると、CLINICSを使う可能性があるdアカウントは3785万人くらいではないでしょうか。
そこからまともに使える人だと半分もいるのかなという想像です。
しかも若い層に偏っているとなると、オンライン診療へのインパクトはどれくらい人あるのでしょうか。
オンライン診療の利用者を増やすのは簡単ではなさそうです。
システム利用料の高額請求はトラブルの火種
これはこのブログで何度も取り上げているオンライン診療のシステム利用についてですね。
詳細は下記です。
簡単にいうと、オンライン診療を行う際には医療機関が自由に決められるシステム利用料というものがあり、これが高額設定されて患者の負担が大きくなっているという問題です。
これはもちろん、請求されます。

利用規約18条にもバッチリ書いてありますね。
サマると
- 第2項 返金は申請が必要
- 第3項 当日キャンセルは予約料を返さない
- 第4項 開始されない場合はユーザーがキャンセルとみなし予約料を返さない(ただし、申請をして医療機関要因ならば返金可)
- 第5項 医療機関はキャンセルできる(自由に?当日も?)その場合は返金する
となんだか患者側にとても不利な気がしてます。
これはトラブルのタネにならないか心配です。
どうにも、予約料をとられた利用者にドコモショップの店員さんが罵詈雑言のクレームをもらう姿が思い浮かんでしまって気の毒でしょうがないです。
こういうトラブルはオンライン診療のイメージ低下に繋がりますので慎重に対応して頂きたいです。
と、ドコモとメドレーの共同運営もそう簡単に行きそうにはないのではないでしょうか。
とはいえ業界のリーダーポディションであることは間違えないので、頑張っていただきたいです。
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